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2014-12-07 (Sun)
昨日の新聞に、とても嬉しいニュースが載っていました。


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2003年、講談社のBE・LOVEで
「しあわせのかたち」という漫画を描かせていただきました。
初めてBE・LOVEに載せていただいた作品です。

結婚を間近に控えた女性が白血病になり、その治療である骨髄移植によって
不妊になってしまう可能性に悩むというストーリーでした。


その数年前に骨髄バンクの大谷貴子さんから、
「そういう患者さんのために未受精卵の凍結保存の技術が開発されたけど、
まだ公的には認められていない。漫画で描かない?」と酒の席で言われたのですが、
当時は少女誌で描いてたこともあり、なかなか実現しませんでした。

ずっと描きたいと思いながら、数年後に初めてBE・LOVEの編集さんとお話させて
いただいた時「何か描きたいことはありますか?」と聞かれ、この話をしましたら
「うちの雑誌の読者の年齢層に合いますし是非載せましょう」と
言っていただきました。

当時はやっと骨髄バンクが知れ渡り、登録者数も増え
少女漫画では不治の病として定番だった白血病は、治る可能性のある病気になり
過酷な治療であっても骨髄移植は、患者さんにとって希望であったと思います。
でもその結果不妊になる可能性については、あまり世間では知られていませんでした。
私も大谷さんから聞くまで知りませんでした。


漫画なら、難病を克服し、命が助かった!おめでとう!でハッピーエンドです。
でも実際の患者さんには、生き延びたその先の人生が続いていきます。
「命が助かったんだからよかったじゃないか」ではあまりにも切ない現実が待っています。
そこに一つの希望がもたらされたのです。

大谷さんにお世話になりながら、患者さんから未受精卵の凍結保存を行っていた
加藤レディースクリニックや、実際に卵子を凍結保存した患者さん
(骨髄移植前の貴重なお時間を割いてくださいました)に取材させていただき、
いろんな方にお世話になりながら、やっと作品として描けた時は、
本当にホッとしたものでした。
残念ながら単行本という形にはなりませんでしたが、現在は電子で配信して頂いています。


この秋に大谷さんから「凍結卵子での初めての赤ちゃんが生まれるのよ」とお聞きし、
ああ、ついに、と、私ですら感動を覚えたのですから、
今までずっと関わってこられた方々にはどれほどの喜びかと思います。

出産されたお母さん、おめでとうございます。
産まれてきた赤ちゃんがたくさんの祝福を受けていっぱい幸せを掴みますように。


関心のある方はぜひご一読を。
「しあわせのかたち」http://kc.kodansha.co.jp/product?isbn=9784064198002


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